charred requiem
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BGM♪ Emoldurada / Ann Sally


冬には、文字どおり私を心胆寒からしめた「日当たりサイテー」な我が家も、
この暑い時期ともなれば、窓を開けているだけで結構涼しい。エアコンを使わなくても済むので、
節電にも一役買っている。

しかしここ数日、窓を開け放すと同時になにやら異臭が漂ってくるので「はてな」と思いつつも、
さして気にも留めずにいたのだが、今日になりその異臭が只事ではないので、ちょっと調べてみた。
すると、窓の下の砂利に大量の粗相(大)があるではないか。臭いワケである。しかもハエがぶんぶん
縦横無尽に舞っている。炎天下にテンコ盛りのそんなもの、見るだに暑苦く息苦しい光景である。

犯人・・・というか、犯猫はすぐに見当がついた。アイツだ・・・。

私の家の近所をテリトリーとしているノラ猫である。牛の様な模様をした、かなりデカい猫だ。
デカくて牛模様なので、心の中で勝手に「ビーフ」と名付けてみた。
もともと動物は好きなので、見かけると頭のひと撫ででもしてやろうと、しゃがみこんで「ちっちっ」と呼んで
みるのだが、ビーフはまったく相手にしてくれない。そんな愛想のないヤツなので、もう最近はビーフを
見かけても相手してやんないことに決めていた。

そいつが・・・よりによって、ムサ苦しい男の独り暮らしのどんよりとした瘴気と湿気を吹き消してくれる、爽やかな
風の入り口に・・・。これ以上されたら困るので、なにか対策はないかと頭を捻り、思いついたのが
頂き物の「竹酢液」である。これは、竹の炭を作るときに出る煙から搾り出した万能液で、強力な殺菌効果や
植物の強壮効果、その他いろいろな効果がある優れものなのだ。しかし、その臭いはかなり強烈で、例えるなら・・・
冴えない中年男の靴下を酢漬けにして燻製にしたような臭いなのだ。
これを撒けば、人間よりも数十万倍鼻の効く猫ならテンテコ舞いのイチコロで、臭くって
寄り付かなくなるだろうと思ったのだ。さっそくその現場にドボドボっと振り撒いてみた。

そして、ドボドボっと撒いてみた直後に、大きな失敗に気づいた。そのニャンコウ○コよりも数倍キツい、
鼻がモゲるような強烈な臭いが漂ってきたからである。まぁ・・・もともとそれが狙いだったのだが、
自分にも、猫に及ばずながらも「鼻」があることをすっかり忘れていたのだ。
確かにニャンコウ○コの臭いは消えたし、さしものビーフもトイレが強烈に燻製臭ければ、
そんなとこで催したりしないだろう。猫除けとしての効果は人間様の知恵の勝利である。

だがその人間様は、とても浅ハカなバカであった。

とある町で、「殺風景な街並を華やかに!」をスローガンに、ガードレールや壁や歩道橋などの公共物を、
子供達が描いた微笑ましい絵で埋め尽くそうと考え、町の子供達に自由に街中をキャンバスにして描かせて
みたら、公園の公衆便所の壁にアラレちゃんが持ってるようなウ○コの絵を、思い切りのびのびと描かれて
しまったような心境だ。もっとわかりやすく言うと、何を血迷ったかウ○コの色と形をした「おまる」を買ってしまった
ような、とてもやるせない心境である。

なんだか尾篭なコトバを多用してしまい、申し訳ない・・・。

最近、軒下にツバメが巣を作って子育てしているお宅や建物が多い。巣の下にある玄関や車庫、通路などに
ヒナの糞を受けるダンボールを敷いたり、はたまた、頭上注意の看板と柵をこしらえてみたり・・・と、
愛らしいツバメと優しい住人の共存が微笑ましい光景によく出くわす。そんなときに、ふと思い出す俳句がある。

”朝顔に つるべとられて もらい水”    

(井戸で水を汲もうとしたら、つるべに朝顔のツルが撒きついて花を咲かせていたので、水が汲めない。
切ってしまうのも可哀相なので、隣の家に水をもらいに行った。)

加賀千代女が詠んだ優しい句なのだが、ツバメを庇いつつ、少々不便ながらも優しく見守る
そんな人たちの好意を見るにつけ、この俳句と同じようなことだなぁ・・・と思ってみたりする。

それに較べて私の家ときたら・・・。

”ノラ猫に ウ○コ垂れられ 墓穴掘る”

そんな感じだ。以前、「あんなの効くワケないじゃん!あははは」と、散々バカにしていた、犬猫の粗相防止の
ペットボトルに水を入れて並べるあのワザをやってみようかと本気で考えている、窓から悲しい「中年靴下の
燻製」の臭いが、哀愁とともに漂う涼しい夜である。

ビーフ・・・これ以上オレ様をコケにするなら、捕まえてバーベQにしちまうぞ。。。

photo : a dog that likes charcoal in shonan 2009
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by hideet-seesaw | 2011-07-08 00:50 | photograph


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