delusional spring story.
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→smile delivery

BGM♪ Saudade da Bahia / Dorival Caymmi & Tom Jobim


どうもマヌケな話でいけない。

洗濯をする度に、なぜか靴下が片方だけになってしまう。この超常現象、一体なんなのだろう?
テキトーに洗濯しているので、洗濯機に入れてから干して取り込むまでの、どの段階でなくなるのかも
よくわからない。

わが洗濯機「さとみ」(※部屋の前借主が置いて行ったものを譲り受けた。「さとみ」と命名)に、
靴下だけを何処へかといざなってしまうミラクルホールでも開いているのだろうか?

だが、さとみに顔を突っ込んで覗いて見ても、そんな穴がある様子はない。

はたまた、「中年の汚い靴下(片方)マニア」などという超特異性質な方がいらして、
「おお・・・このヨレ具合、穴の開き具合、色褪せ具合、ラルフローレンのバッタもん具合
・・・一級品の中年靴下デスっ!!いただきマスっ!!」
などと、干してある私のキタナい靴下を物色し、片方だけ持って行ってコレクションして
しまうのだろうか?世の中には、もしかしたらそんな世界観をもつ人がいるのかもしれない。

そんな方がいたら、「古くて壊れそうな(壊れた)ものマニア」という一風変わった懐古趣味をもつ私と、
なんとなく通ずるところもありそうなので、拙宅にお招きして粗茶でも呑みつつ退廃的談義に
花を咲かせてみたいところだが、ついぞそんな方の気配もない。

ならばなにゆえ?

なにゆえ私の靴下は、一週間に一度ほどする洗濯の二回に一回の割合で片方だけ消滅するのであろうか?

片方だけになり、それぞれ形も色柄も違うので、それこそ毛ほどにも役に立ちそうもないその靴下たち。
いつか相方が出てくるかも・・・と、未練がましいセコい考えで捨てずにいるのだが、
涙の再会を果たす靴下カップルは殆どなく、片方靴下専用の引き出しには、たぶんこの世の中に
於いて一位二位とまではいかないが、六位くらいには入るくらい「必要のないもの」であろう
「中年男の穿き古した安物の靴下(片方だけ)」が増える一方である。

キムタクやジョニー・デップが穿いていたとなるなら話は別だろうが。

パペットでも作って、近所の小学校の前で「かわいそうなくつしたちゃん」とかいう
自作の哀愁人形劇でもやって、「靴下おじさん」としてチビッコたちの人気を集めてしまおうか。
不気味がられて石投げられるだけか・・・。それでは自分自身が哀愁である。

いっそのこと、それらの靴下をぎゅうぎゅうにつめたクッションでも作り、
軒下に「マニアさん江 片方靴下だけで作りました。差し上げます。P.S. 今度ウチでお茶でも如何ですか?」
とでも書いて置いておこうか。

そう言えば・・・以前知り合いがお宅で飼っていたワンコは、自ずから鎖を器用に外し、
女性の下着だけをどこからか咥えて持ってきてしまうという「ド変態犬」だったらしい。
飼い主ご家族は、さぞかし迷惑であっただろう。「ウチの犬が持ってきちゃって・・・。」なんて、
下手に警察に届けたりすれば、「ホントに犬が持ってきたのか?」と、お巡りさんにお父さんが疑われること
間違いないだろうし。

そんな感じのワンコが私の家の近くにもいて、靴下だけ蒐集しているのだろうか?
だとしたら、その下着犬より大分趣味が悪いと思う。

天気が良いので「さとみ」をガンガン回している、春雪の屋根より溶け滴る昼下がりである。

model Aki
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by hideet-seesaw | 2011-03-08 12:22 | photograph


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