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BGM♪ Just The Two Of Us / Ralph MacDonald


先日、実家の母から

「今使っているテレビが来年には使えなくなるんでしょ?デジタル放送ってのが映る新しいテレビが欲しい
んだけど、お父さんも私もどんなの買ってよいか全然わからないから、秀人、選んで買ってきて」

との電話が来た。

私の両親は「超ド級」のつくアナログ夫婦で、未だにパソコンが何に使うものかわからなかったり、
ビデオの予約録画など、何度教えてもまったくできず、結局「こーやって録ればいい」と言って、
録りたい番組があると、番組の始まる5分前にはちんまりとビデオデッキの前に鎮座して、
番組が始まると神妙に「録画」のボタンを押し、ビデオデッキが動き出すのを確認してからその場を立ち去り、
終わる時間になってまたしずしずと戻ってきて、慇懃に「停止」のボタンを押すような両親である。

父親に至っては「秀人・・・このCDはどうやって巻き戻すんだ?」と訊いてきたツワモノである。

デジタルチューナーを繋げれば、従来のアナログテレビでもデジタル放送を観られるのだが、
ただでさえアナログ&メカ音痴夫婦に「でじたるちゅーなぁ」などという、彼らにとって
意味不明であろう機械をいたずらに一台増やすのも忍びなく、この際だから新しいテレビを
買ってしまおう!・・・ということになった。

そして、そんな両親の元に私の選んだ42型のデジタルハイビジョンテレビがやってきた。
その映像の美しさと迫力は、アナログブラウン管の32型とはケタ違いである。

母親など、今までまったく興味を持っていなかったゴルフ番組をたまたま観て、
これまた今までまったく興味を持っていなかった、そのとき映っていたハニカミ王子
こと石川遼選手のファンになってしまった。デジタルフルハイビジョンの大迫力で
彼の美しいプレーを観たら、虜になってしまったようだ。なんと単純な・・・・。

父親は、相も変わらずB級洋画などをのんびりと観ているが、B級映画でも
デカいテレビで観れば迫力があって楽しいらしく、新しいテレビを気に入ってくれたようだ。
「バキューン!!どっかぁああーーん!!がちゃーーん!!アチョーー!!」という
安っぽいアクション映画の効果音に、母親は相も変わらず閉口のようだが。

兎にも角にも、このデジタル時代にあって愛すべきアナログ夫婦である。

それにしても・・・だ。
あのエコポイントの申請のメンドくささといったらありゃしない。

案の定、両親はテレビについてきた取扱い説明書や保証書、その他もろもろ大量の書類の
何をどうやって申請に使ってよいのか、最近殊に度の強くなった老眼鏡をかしげて悩んでも
わからず、結局私が代わりに申請した。のだが・・・。

ネット上で申し込むにしろ、少々わかりづらい上に、やれコピーを取れだの、貼り付けろだの、
送れだの、ネットからの申し込みの場合はこっちの住所に送れだの・・・
34歳のクリエイター職の私でも面倒この上ないものであった。

電気屋を営む知人いわく、その面倒さゆえに申請しない人もかなりいるという。
そして少しでも書類に不備があると、問答無用に却下されてしまうそうだ。

団塊世代以上の高齢者が増えつつある昨今、ただでさえデジタル放送統一化で困惑しているであろうに、
なんとも不親切な話だなぁ・・・と思いながら、まもなく使えなくなる自宅のアナログ29型テレビで、
戦場カメラマンの渡辺陽一さんが「SPEED」の「White love」を熱唱する番組を観て、
朝からひとり大爆笑している、天気の良い日曜日である。

photo yuigahama-kamakura
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by hideet-seesaw | 2010-11-07 09:59 | photograph


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