sad insect
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BGM♪ Alone Again / Gilbert O'Sullivan


先日、玉川上水沿いにバイクを停めて一服していると、桜並木から季節はずれの
音が聞こえてきた。

「ヴぃヴぃヴぃヴぃヴぃヴぃヴぃ~~」

あ・・・アブラゼミ・・・鳴いてる。。。

私には、小学生のくらいの頃からの変な癖がたくさんあり、その中のひとつに
「その年の最後の蝉の声を聞いた日を記憶する」というものがある。

未だにその癖は直らず、この日も「よし。今年は10月23日っと。」
と、見た目ばかりデカくて中身の小さな脳ミソにメモリーした。

ちなみに高校一年生のときは、バイクの免許を取りに教習所に向かう近道の貨物線路を、
てくてく歩きながら聞いたのが10月17日。
4年前なんか、あきる野市の山を犬の散歩をしながら聞いたのが、なんと11月5日だった。


空はすっかり高くなり、空気も冷たく澄んだ秋の晴れ間に聞こえくる独蝉の声。
この玉川上水には、その声に答える者などあろうはずはなかろうが、ただ命の限り鳴き、そして朽ちゆくのか。

そんな物悲しい気持ちを誘う秋、私は嫌いではない。

まぁ・・・7年間も地中で育ち、やっとの思いで地上に出ようと思ったら、
そこには大きなパチンコ屋でも建ってしまっていて、
「おいおい・・・出れねーじゃんか・・・あっちょんぶりけ・・・」
と、頭上から聞こえる姦しい軍艦マーチに送られて逝ってしまうような、
文字通り「日の目を見る」ことができなかった蝉よりは、独り鳴いているこの蝉の方が幸せかも・・・。

いや、もしかしたら、競争相手もいないこんなうら寒い時期だけど、半ばヤケクソで鳴いてみたら、
こちらもこんな時期に地上に出てきてしまった変わり者のメスがたまたま近くにいて、
見事に嫁さんとしてGETして、今頃、太宰治の入水地点あたりで「僕と死んでください・・・。」
などと、キザなハネムーンを楽しんでいるかもしれない。

そんな妄想に耽る秋、私は嫌いではない。


model sumitaka
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by hideet-seesaw | 2010-10-26 16:27 | photograph


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